2024年10月に開催されたJP_Stripes金沢の参加レポートです。カーレンタルサービスでの決済シナリオやバーチャル口座を利用した銀行振込決済の勘所、StripeのeKYC機能デモなど、ユニークかつDevRelとしてStripeについて紹介するユースケースの学びがとても多いイベントでした。
Dev系セッションではStripe Identityを使ったeKYCの紹介とデモが
福井から参加された栗原さんによるセッションでは、2024年夏に日本でも正式リリースされたStripe Identityの実装について紹介がありました。Next.jsとStripeのNode.js SDKを利用した実装方法の紹介があり、Verification Sessionを都度作るかユーザーごとにセッションが完了するまで再利用するかなどのトピックについても触れられていました。
セッションでユニークだったのは、テストモードながらもStripe Identityを使ったeKYCを参加者がその場でデモできるようにしてくださっていたことです。QRコードをスマートフォンで読み込むと、テストモードでeKYC実行画面にアクセスができ、結果のシミュレーションなどが行えることをみんなで体験できました。
事例セッションからはなんとカーレンタルサービスが
今回主催してくださった金沢のふぁらおさんからは、最近の実装事例としてなんと業務用自動車のレンタルサービスを紹介してくださいました。
Black Number RentalでBNRというサービス名だそうで、物流・運送系で利用する「黒ナンバー」の車をオンラインで簡単に借りることができます。ユーザー層としては、個人で物流・運送業を営んでいる方々が、車両故障などで至急代車が必要になった場合を想定されているとのことでした。
ビジネスモデルやターゲットもユニークですが、支払いフローについてもレンタカーならではのトピックが満載でした。クレジットカードを使って確実に回収することを目指すだけでなく、レンタル期間が長期になった場合の請求を1日や1週間単位で行う or 最後にまとめて請求するかのような選択の話や、故障や破損等が見つかった時の回収なども考慮して決済フローを設計・構築されたそうです。
確実な請求や請求業務を効率化するというトピックは、福井から来られた前田さんのセッションでも紹介がありました。こちらでは銀行振込による支払いも採用されていて、短期間での開発や消し込みなどを自動化することを目的にStripeを採用されたことや、一方でStripeを使った銀行振込を使うと割高になる可能性があるケースなども言及されていました。
また、操作ミスで録画を失敗してしまっていたのですが、Stripeのコンビニ決済を導入された方のセッションも当日はありました。コンビニ決済について紹介されているセッションはコミュニティでも比較的珍しい印象があるため、他社との比較などのトピックや、Stripeがサポートするコンビニチェーンそれぞれでの実店舗決済をテストしようとすると、セイコーマートが壁になるという話はStripeユーザーコミュニティならではのトピックだなと感じました。
次回の北陸エリア開催は福井・・・?
JP_Stripesの開催も、自身の金沢・北陸エリアでの登壇も数年ぶりだったのですが、このように非常に濃く実践的な事例が集まったJP_Stripesイベントでした。懇親会では、次回の開催をどの都市でやるか?というディスカッションもあり、今回の参加者も比較的多めだった福井での開催を検討する方向になる様子です。
北陸新幹線も延伸し、東京方面からも参加しやすくなった北陸コミュニティ、次回もまた濃いトピックが集まるのではと今から期待しています!