登壇者側としての振り返りは別途書こうと思います。ここでは参加して特に印象に残ったセッションについて紹介します。
「SaaS事業をStripeで管理する方法」
事例セッションとして、今回LeaというLINE上でECを構築運用できるサービスを運用されている会社の代表である水戸さんに登壇していただきました。
日本酒やハンドメイドにパン屋さんなど、ユーザーはとても幅広いサービスの様子でした。
分析と定点観測 – 「今何が起きているか」に気づくことの大切さ
このセッションのポイントを一言でまとめるとすれば、こうなるかなと思います。月末や決算期末に集計したデータを利用して、過去を振り返ることで次のアクションを考えるやり方が一般的ですが、「昨日、今何が起きているか?」を気になったその時に知る方法は限られているという話から始まりました。
特に経営判断を行う立場の人は、現状を知るために社内の誰かのリソースを確保する必要があります。そうなると数字を調べる・まとめてもらう作業に取り組む人が本来やろうとしていたタスクが遅れることになりますし、差し込みの作業を依頼することが申し訳ないと感じる分、数値の確認を行う頻度が減少することにもつながります。
もし決済の情報をリアルタイムで見れるダッシュボードを利用できるならば、誰に依頼する必要もなく、ただ気になった時に自分でダッシュボードにアクセスするだけでOKです。今回の水戸さんの会社では、オフィスにいる誰もが見れる位置にモニターを配置し、そこにStripeのダッシュボードを常時表示させているとのことでした。それによって「今何が起きているか」を知り、メンバーに共有することや、それを元に対策を検討することがやりやすくなったと話されていました。
個人的に「なるほど」と思ったのは、「定点観測をすることで、違和感に気づける」という話でした。商材またはプラットフォームに参加しているどこかのお店がメディアに紹介されたり、効果の高いマーケティング施策を行った場合などで、急に売り上げが伸びることがあります。そんな時でも、Stripeダッシュボードなどで現状を定点観測していることで、「決済数や金額がいつもより大きい、何か起きているのでは?」と異変に素早く気づくことができます。
データを集計・整理して定量的にふりかえることももちろん大切です。それと同時に、「今何が起きていて、すぐに対処することでより売り上げを伸ばすことはできないか?」を考えることもサービスを運営する上では重要です。素早い対応を行うためには、今何が起きているかを多少粗くても確認できる仕組みや場所を用意する必要があるのかなと思いました。